夕焼けと雪山の幻想的な風景と提灯の柔らかい光の描き方を解説 

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今回は夕焼け空そして雲海に浮かぶ雪山高山の描き方、さらには提灯の柔らかい光の表現方法をメイキング解説をしながら紹介していきたいと思います。

それぞれの雲や岩山の質感描写から、幻想的な雰囲気を作るためのテクニックまであますところなく解説しますので、これから風景画を描いてみたいという方にとても役に立つ情報になっていると思いますのでチェックしてみてくださいね♪

 

【合わせて読みたい自然物メイキング記事】

自然物の描き方 夕日の差し込む針葉樹林を描く方法

 

 

夕焼けと雪山の幻想的な風景と提灯の柔らかい光の描き方を解説

まずはレイアウトです。

レイアウトは小さなメモ用紙(10㎝四方くらい)に描いたものをパソコンに取り込んでA4サイズに拡大して使っています。

なぜ小さいメモ用紙に描くかというと、小さいキャンバスのほうが全体が把握しやすく、バランスやパース感のコントロールがしやすいからです。

もし絵のレイアウトや構図が上手く決まらないという悩みを持っている方は、ぜひ小さい大きさで全体のバランスを見ながらレイアウトを作ってみましょう。

 

 

Photoshop上でデータの準備ができたらまずはベースの空色を作っていきます。

今回はインパクトのある夕焼け空にする予定でしたが、空自体の色はある程度青みを残して夕焼けのオレンジとのコントラストで画面映えをよくする方向で進めていきました。

 

次に全体の色味感、コントラストを決めていくためにとりあえず山と手前の地面に大きく分けて地色を塗っていきます。

かなりロングのカットなので、空気遠近を意識して手前の地面のほうがはっきりを暗い色を置いていきます。

 

 

高山が雲海に浮かんでいるようなイメージにしようと思っていたので、さっそく奥の雲海を描き始めます。

まずは雲海の影色になる色を使ってざっくりと雲海のベースを塗っていきます。

夕日の色が暖色系なので、雲海の明るい面は暖色系のかなり明るい色になります。

そのため影面部分は暖色系から青み成分を強くしていった暗い色。ここでは若干紫がかった色味に振っています。

この時に使用するブラシはこちらの記事(雲ブラシの作り方)で紹介しているような雲ブラシに散布設定などを加えて使っています。

 

 

雲海と同時に雲も描き始めます。

雲は太陽の光をうけて逆光になるくらい色の雲。太陽光の影響を強く受けて赤~オレンジ系に染まる雲を組み合わせながら書いていきます。

この時、光の当たっている高層雲(すじ雲・ちぎれ雲)は必ず暗い色の雲よりも奥(高く)に来るようにしましょう。

明るい色の高層雲はその名の通りかなり高い位置にある雲の表現になりますので、影になる雲よりも手前に描いてしまうとあべこべになってしまいます。考えなしに空を描いてしまうとやってしまいがちな間違いなので注意しましょう。

 

空が決まったら雲海のディティールを描き進めていきます。

先ほど置いた雲海のベース色を生かしながら、赤味の強い色で雲海を上書きします。

この時の色は雲海の「中間色」になる色味で、光が強く当たるトップ色とのコントラストを狙いつつ、先ほどのベースの青みが強い色をところどころに残しながら塗ることによって絵の色数が増えて、より深みのある雲海を描くことができます。

そして最後に雲海の凹凸感を意識しながら、強く光の当たるところ(より盛り上がっているところ)を狙って、夕日色を反映した明るい色で雲海を細かく描きこんでいきます。

 

次に、雲海に浮かぶ遠景の山々を描きます

これらの山は、環境色の中にどっぷりつかり、夕日の影響と空気遠近法の影響を強く受けた暖色系で構成しました。影面にもう少し青みを付けることも考えましたが、手前のメインの山との差別化を優先して暖色系でまとめました。

パース感を強調し、ダイナミックな構図の絵にするために、即興で雲の流れを描きたしました。

雲海が一気に非日常的な雰囲気に変わり、パース感がわかりやすくなったことで夕日に引き込まれるような効果を演出することができました。

 

 

空と雲海ができたらその手前にあるメインの雪山を描きこんでいきます。

かなりゴツゴツした岩山を想定して、急斜面にはあまり雪がつかず風で吹き飛んでいるようなイメージで描写しました。そして鞍部やカルデラ(中央の盆地部分)など傾斜が緩やかで流れの先にあたるところには雪崩や風の流れで雪が溜まっているような構成にしました。

このように自然物を描くときは、自然環境や物理的な現象、法則などを勉強し、よく実物(の写真)を観察することで、絵に説得力とリアリティを持たせることができます。

この点をおろそかにして、感覚だけで描きづつけていると手癖だけが上達していってしまうので注意していきたい点です。

 

そのままの勢いで、手前の岩場に向けて山を描き進めます。

この時、手前に来るほどコントラストが強くなり、最も明るい色と最も暗い色の差が大きくなるように画面を構成していきます。このバランスが狂うと遠くのものが手前に浮かび上がってきてしまうので注意が必要です。

同時に、この作品のコンセプトの一つでもある湖の街を描きました。この段階ではかなりざっくりとリズムよく描いて雰囲気を作ります。

 

 

ある程度作品のベースが固まってきたところで、この作品のもう一つのコンセプトである「祭り」の雰囲気を作っていきます。

京都の伏見稲荷を彷彿とさせるような「千本鳥居」と「提灯」で神聖さと祭りのにぎやかさを同時に作っていきます。

手前画面が全体的に暗いため提灯の並びは露骨にパース感に影響するので、最新の注意を払って並べていきます。

鳥居は、ところどころ剥げている描写を加えて、自然環境と経年劣化を表現します。

自然物中心の絵において、数少ない人口物はこういった時間経過の表現に役立ちます。

 

 

提灯にフレアを足して火をともしました。ほかにも太陽光のフレアの調整を行いました。

こういったときにフレア表現としてとても役に立つ手法が、「覆い焼きリニア(加算)」です。

レイヤーモードで、覆い焼きリニア(加算)を選択し、レイヤーメニューのウィンドウを開いて、「透明シェイプレイヤー」のボックスのチェックを外します。

 

 

湖の街にピンク色のフレアを足して「桜」の表現をしました。さらに看板を足したり、空中に輝くダイアモンドダストを表現して全体にバランスのいい密度感を作り完成です。

 

今回は、「夕焼け空」「雲海」「岩山」という自然物メインの絵の描き方について紹介し、提灯などのフレアの作りかたのポイントについても詳しく解説してきました。

こういった画角の広い自然物の絵を描くときは、全体のスケール間やパース感が絵の魅力を左右するといっても過言ではありません。

ぜひこの記事を参考に、自然物の風景画に挑戦してみてくださいね。

 

 

それぞれの自然物(木・岩・空など)の描き方についてもそれぞれ詳しく解説している記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

空と雲の描き方!プロが教える自然な青空が描けるようになる方法

木を描くための知識と上手に描けるようになる具体的な方法について

フォトショップでの岩の描き方を背景のプロがわかりやすく解説!

 

 

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