【風景画講座】針葉樹林の描き方!夕日が差し込む神聖な杉林の風景

風景・背景画講座
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針葉樹林といえばまっすぐと伸びる幹が心地よいリズム感を絵に与えてくれる・・・そんなイメージです。

 

今回の記事では、神聖な森の奥、夕日の差し込む針葉樹林の中にひっそりと立っている鳥居の情景のメイキングを詳しく解説していきたいと思います。

 

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針葉樹林の描き方① レイアウトを考える

まずはレイアウトについてです。

全体的に若干あおり気味で、斜面の下にいるような構図になっています。

上に向かってすぼんでいくパースもつけることで、針葉樹の直線的なシルエットにダイナミックさを持たせています。

この段階ではある程度鳥居をはっきりと見せる予定でした。

 

針葉樹林の描き方② 地塗り(ベースの色味を作る)

それでは早速ベースの色味を決め込んでいきます。

通常風景画は一番奥から順番に描いていくのがセオリーですが、この絵では一番最初に一番手前の大きく見えている幹を描くことで場面のコントラストを調整していっています。

 

次はセオリー通り、奥の地色を塗っていきます。

最終的に紅葉させたり、桜を咲かせたりする予定でしたので、この段階である程度彩度の高い色味を無造作に入れていきます。

この段階ではあまり細かいことは気にせずにリズム感良くタッチを入れていくのがコツです。

 

次に地面のベースを作っていきます。

奥から手前に来るにつれてだんだんと暗く落としていきます。

この段階ではまだかなりコントラストの調整を迷っている段階です。

色味がいまいち決まらないので、先に雰囲気作りとして奥の靄を描きました。

 

 

地面のグラデーションに合わせて針葉樹の幹もバランスを見て置いていきます。

 

これでかなり奥を明るくしたので、これに応じて地面はコントラストをがっつりとつけていきます。

 

地面をかなりしっかりと落として、木の幹ともトーンを合わせました。

これでかなり画面に一体感が出てきました。今後はこのトーンを手掛かりに細かい描きこみを進めていきます。一番奥の岩のシルエットと奥に滝も描き足しました。

 

 

針葉樹林の描き方③ 針葉樹の幹を描きこんでいく

地面のベースが出来たところで、次は針葉樹の幹部分を細かく描きこんでいきます。

基本的に逆光ライティングで、通常の反射面は奥の靄で明るい部分の白~グレー系の色味を拾いながら反射させていきます。

 

影面の回り込み反射は、少し彩度の高い青~紫系や苔を意識したような緑系でまとめていきます。

 

大まかな意識として、「手前」「中景」「遠景」「最奥(シルエットのみ)」ぐらいのイメージで描きこみ&トーンに差をつけていくことで遠近感を表現しています。

こういったモノトーン気味な絵では特に描きこみとトーン差が非常にシビアに求められるので気を付けたいポイントです。

 

針葉樹林の描き方④ 地面の岩場と渓流を描く

次に奥のほうから地面の色を基準にしつつ、岩場を描き起こしていきます。

同じ位置にある木とトーンがばらけないように注意していくことが大切です。

あまりレイヤーを分けすぎずに、大胆に厚塗りしていくといいでしょう。

岩の描き方について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

 

 

渓流の水は奥の白煙の色を反射しているという意識をもって描いていきます。

 

ところどころ岩場の映り込みを入れていくことでよりリアルな表現に繋がっていきます。

 

また、ところどころ苔を生やすことで、水場の湿度を表現しています。

 

針葉樹林の描き方⑤ 奥の構造を描きこむ

全体の描きこみが進んできたところで、奥の淡いトーンの部分を描きこんでいきます。

これぐらい手前の物がしっかりできてからのほうが、曖昧に描く遠景は描きやすいことも多いです。

 

かなり軽めのトーンで、微妙な色差を出しながら、滝、岩壁、桜、紅葉、鳥居、キャラクターを描きこみました。

 

針葉樹林の描き方⑥ 光の表現を加えて世界観を演出していく

全体の描きこみが完成してきたので、ついに光の表現を加えていきます。

この工程は行ってみればお化粧のようなもので、描いていて非常に楽しいポイントです。

木と木の間のバランスを見ながら差し込む光を試行錯誤していきます。

最終的に採用しなかったのですが、水を黄金色に光らせるという演出もチャレンジしてみています。

また、神聖な場所である雰囲気を強めるために、木の幹に紙垂(しで)を巻いています。

 

いろいろと試行錯誤した結果、奥を思い切って明るくして、手前には差し込む光をポイントで入れることにしました。

 

渓流も、当初より落ち着いた表現にし、あくまで反射光として光っている描写に変更しました。

 

針葉樹林の描き方⑦ 色調補正などの仕上げ

最後に、少し寂しかった画面上の隙間に針葉樹の葉を描きこんだり、手前に岩を足したりして画面全体の密度感を調整しました。

そして、小さな光の粒を画面全体にちらばらせることで、この場所に満ちている不思議なエネルギーのようなものを表現しました。

最終調整として、カラーバランス等の調整レイヤーを用いて画面に赤味を足し、完成としました。

 

いかがでしたでしょうか?

今回は一枚の風景画作品(自然物の風景)の描き方を、レイアウトから地塗り、描きこみや考え方にいたるまで徹底的に掘り下げて解説してみました。

 

今回のイラストはほんの一例に過ぎませんが、自然物の描き方の考え方の参考として役立てていただけるととても嬉しいです。

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