新作の風景画では大胆に真っ赤に染まる夕焼け空を面積広く描き、手前に妖しげな夜の街を描きました。
夕焼け空はとても雰囲気のあるモチーフで描いてみたい方も多いかと思います。しかし、普通の青空と違って色の自由度が広い分地塗りとかどうなってんの?
といった疑問も出るかと思います。
そこでこの記事では、夕焼け空の描き方について詳しく解説し、さらに手前の街のライティングについてもこだわりポイントを解説していきたいと思います。
夕焼け空の描き方の解説
まずこちらの作品は、レイアウトの線画をシャーペンで紙に起こしました。
線画の描き方とPhotoshop上での線画抽出の方法については
をチェックしてみてください。
線画の準備ができたらまずは手前の街をベース色で塗り分けます。
最初に手前の暗い部分を作ってから空を描いていったほうが完成時の全体のコントラストをイメージしやすいのでおすすめです。
今回は燃えるような赤い夕焼けの雲にする予定なので、空にベースとして置いていく色は遠景以外は影色となる青紫系の色を置いていきます。とはいえ色数が少なくならないように明るい色も混ぜながら雲のベースを作っていきます。
なんとなくでいいので手前から奥に向かって雲のタッチの間隔を狭くしてパース感を表現するように意識しましょう。
雲を描くブラシについては
という記事で紹介しているので参考にしてみてください。
ベース色ができたら遠景から明るい色で雲の立体感を描き起こしていきます。
全体的なイメージとして、遠景ほど赤から黄色によっていき、明るさもかなり強くハレーション気味にしていきます。
トップの黄色い色はかなり明るく彩度の高い色を選択しています。
手前にかけては徐々に明るさを上げて、遠景よりも色数を使って徐々に雲のモクモク感を浮き上がらせていきます。
明るい色の雲のブラシタッチも、奥(遠景)は目線の高さに近いのでパースがつぶれて横に細長いタッチになり、手前に来るほど見上げる角度になり、面積が縦に大きいタッチになるように意識しましょう。
雲の面積が多いため、このブラシタッチでのパース感の表現が結構肝になってきます。
雲の描き方や空のパース感については
空と雲の描き方!プロが教える自然な青空が描けるようになる方法
という記事で詳しく解説しているので、気になる人はみてみてください。
ある程度雲が描けたら、もう一段階明るさを上げたい部分をオーバーレイレイヤーでうすく塗っていきます。
色はかなり明るい黄色~オレンジ系を選択するといいでしょう。
ここまでで夕焼け空が完成しました。
妖しげな雰囲気の街を描く
ここからは手前の街を描き起こしていく作業です。(むしろここからが大変だったり・・・笑)
今回描く街は明かりはすべてはついておらず、ところどころ明かりがともっているというシチュエーションで描いていきます。
なので明かりがついていない窓には夕焼けのいろを強く反射させて魅せたい狙いがあります。
窓だけでなく、家の壁や木造部分についても、夕焼け空の反射が強く影響する面については地の色に赤色が強く影響していることを考慮して色味を考えていくことがポイントです。
明かりの色についても通常の電球色・炎色だけではなく、青や緑など突飛な色を使うことで妖しげな街の雰囲気を醸し出していきます。
こういった暗い街を描くときはフットライト(下からの光源)光源になることもありますが、今回は基本的に夕焼け空の順光で表現します。
明かり(光源)の周りだけその明かりに対するライティングにして光源方向を変えて描画していきます。
街がある程度完成したら、遠景に夕焼けの光のハレーション的な意味合いで建物に大きくかぶせる形でフレアを入れます。
この時建物のレイヤーの上にフレアのレイヤーをもってきてまとめてフレアをかぶせてしまうのがポイントです。
建物も光の影響を受けているようになり、一体感が出ます♪
全体のレイヤー構成はざっくりしたの画像のような感じです。
最後に、雪や看板文字・小物を描き加えて完成です。
夕焼け空と妖しげな街の描き方まとめ
色選びやパース、ライティングのポイントを解説しながらメイキングを紹介してきましたがどうでしたか?
今回は少し複雑なライティングの作品だったので、似たようなシチュエーションを描くときの参考にしていただければと思います。
それぞれのポイントについては関連記事でさらに詳しく解説していますので詳しく知りたい方は合わせてこちらの記事を読んでみてください。
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写真から雲ブラシを作る方法と雲を描くコツを解説します |
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